人事・労務の玉手箱掲載原稿 2013年度掲載

職場での共同体験が大事なワケ。

投稿日:2013年11月30日 更新日:


先日、「三河湾チャリティー 100km歩け歩け大会」というものに出ました。文字通り100kmを歩く大会です。

毎度、前職の仲間と参加しているこの大会。今回で私はもう3回目の出場なのですが、前2回は途中リタイアと、悔しい思いをしています。そういった意味で“リベンジ”の位置づけで臨んだ今大会ですが、見事、26時間半かけて完歩することができました。しかも、大雨のコンディションで全体の完歩率も59%程度ですから、よい結果といえるでしょう。

さて、実はこういった、通称“100kmウォーク”の大会は、全国各地で行われております。中には研修の一環として参加が義務づけられている企業もあるくらいです。

ある地域でNo.1の美容室グループを運営する企業があります。その企業は、新人研修として地元の100kmウォーク大会に出るそうです。

面白いもので、参加したスタッフのうち、100kmを完歩できた人は離職率が低く、完歩出来なかった人の離職率は高いようです。ですから、最初にふるいにかけるという意味合いもあるのでしょう。多くの中小企業の共通課題である“辞めてしまう”という問題。この100kmウォークはなぜ、その一助になっているのでしょうか?

そのヒントになるキーワードは3つあります。

1.キツイ体験
1つ目のキーワードは、キツイ体験。100kmとなると、完全に夜通しで歩くことになります。眠い。足が痛い。おまけに今回は大雨が降りました。とにかく、寒い。体温が低下して体力も低下していく。なかなか日常では味わえないキツさだと思います。それを味わうと、どうなるでしょう?そう、「自分の中のキツイという基準が上がる」ということなんです。つまり、根性がつくわけです。

2.目標設定
2つ目は目標設定。今回は、いつも参加しているメンバーと「5人全員で完歩しよう!」という目標を、明確に共有していました。1人でも欠けることができない。そのためには、自分がゴールできる準備を整えることと、他のメンバーに有益な情報を伝えてあげることです。今、自分に何が足りていて、何が足りていないのか?その自問自答を繰り返しながら、私は1年間、トレーニングや携行品の準備を着々と進めていたわけです。
これ、目標設定やプロセス管理に他なりませんよね。目標をどう設定して、それにどう近づけばいいのか?目標設定とその計画や行動の仕方がとが仕事でピンと来ない人も、このこと強く実感出来るよい機会だと思います。

3.共同体験
最後は共同体験です。100kmは、ただひたすら歩くだけ。長いんです。でも、それは体感時間。実際の時間は、たった1日ちょっと、なんです。
以前、あるシステム会社が「何もない田舎の家で、社員が1日だけ共同生活する」というプログラムを実施したところ、心の病で離職する人がいなくなったという事例を聞いた事があります。それだけ、普段の社内のコミュニケーションは、想像以上に希薄だと思っておいた方がいいし、それが離職率につながっていると思った方がいいです。

内容は100kmウォークでなくともいいんです。合宿でも旅行でも運動会でもいい。とにかく、共同体験の場をつくること。それが、キツい体験や目標設定を体感できる機会を含んでいれば、なお、プラスの効果があるわけです。

一度、共同体験の機会、つくってみませんか。

-人事・労務の玉手箱掲載原稿, 2013年度掲載

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