自分マネジメント 自助努力による成長へのヒント 継続の工夫

1万時間の法則から、仕事で伸ばすスキルについて考えてみる(その1)

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1万時間の法則とは何か?

 

こんにちは。唐木です。

 

「1万時間の法則」というものを聞いたことはありますか?

 

これは、

傍からみると天性の才能としか思えない技能でも、それは何千時間も練習を続けた成果にすぎないことが多く、それに費やした時間を遡及的に調査した結果はおおよそ1万時間が目安になる、

というものです。

 

この法則はスポーツの世界でよく使われるように思いますが、仕事の場面でもよく聞かれる法則です。(私だけかもしれませんが)

 

私の場合はよく新入社員の頃、この「1万時間の法則」が引き合いにだされたものです。これはあくまで仮の話ですが、1日10時間、年間300日働けば、年3000時間仕事に費やせることになります。そうすると、たとえ多少向いていない人でも、3年ちょっとで1人前になれる計算になります。

 

それだけ1つのことに対して量をこなす、というよりも”ハマれば”他人より早く1人前になれるということです。「特に新入社員の頃はよく働け」というのは経験上からも間違っていないと思います。

 

 

人によって「その人にとっての1万時間」は違う

 

さて、新入社員が自分の将来を考え直すタイミングがありますが、だいたい入社3ヶ月ないし3年という「3」のつく時期が多いかと思います。

 

その「考え直す」理由の1つに「自分はひょっとしてこの仕事に向いていないんじゃないだろうか?」という疑問があります。私もそうでしたが、同期がどんどん成果を出したり、出世していったりすると、焦ったり、「そもそも向いていなかったんじゃないか」と、自分の選択にネガティブになったことがあります。(今思えばなんともダサイ話ですが)

 

そんな時に1つ、こういう事実に目を向けてみるといいかもしれません。「人によって1万時間は違う」という事実です。「スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?」という本にこのような記載があります。

2007年に行われたカンピテリとゴベのチェスの才能における研究によると、チェスプレーヤーのうち、わずか3000時間でマスターレベルに到達するプレーヤーがいる一方で、2万3000時間かかたプレーヤーもいるようです。
計画的練習時間の1000時間を1年と換算すると、同じレベルに達するのに20年の差が生まれる事になります。実に、その差8倍の時間を要するということです。

引用:スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?より

つまり、1万時間というのは「多くの時間を象徴したシンボル的数字」と言い換えてもいいかもしれません。だからこそ、その実質的な時間には個体差があるため、人によって成果の出方も違うということです。

 

また、この本ではこんな例もあります。2人の走り高跳び選手の話です。

 

1人はスウェーデンの走り高跳びの選手で、ステファン・ホルムという選手がいます。彼は2004年アテネ五輪の金メダリストです。

彼のベスト記録が屋内で2m40cm、屋外で2m37cmと世界記録には及ばないものの世界的なジャンパーであることは間違いありません。特筆すべきなのはその「身長」です。彼の身長は1m81cmと、走り高跳び選手としてはかなり低い部類に入ります。実際、2m40cm以上を跳んだ選手の中では最も身長が低い選手のようです。

 

つまり、体型的には「恵まれていない」といっていいでしょう。それでも世界チャンピオンになれるということは、その裏にある研究と努力と工夫は相当なものであったことは想像に難くありません。

 

もう1人の選手はバハマのドナルド・トーマス選手です。

 

彼は2007年の世界陸上大阪大会で2m35cmの記録を叩き出し、ステファン・ホルム選手を破って見事金メダルを獲得します。しかし、実は、もともと彼は大学のバスケットボール選手。ひょんなことから走り高跳びをはじめますが、2007年の世界陸上大阪大会で世界タイトルを撮るまでの期間が驚異的なのです。

 

その期間、たったの1年6ヶ月。

まともなトレーニング期間は8ヶ月と言われています。

 

この差、どうでしょう?ドナルド・トーマス選手の場合、とても1万時間には及ぶはずがありません。それだけ、1万時間の法則における「1万時間」は「人によって違う」ということです。
この時間差、個体差を生み出しているのが、先天的な才能や好き嫌い、得意不得意をベースとする向き不向きでしょう。

 

これを仕事に置き換え直すと、仕事に注力する時間がある程度累積してくるのがちょうど3年目あたり。そこが1つの節目になるのでしょう。目に見えた差がつきはじめていますから焦ってしまうわけです。

 

なので、焦ったり悩んだりするなら「1万時間は人によって異なる」という事実をまず認識する必要があります。そうすれば、焦る気持ちも少しは押さえられるはずです。焦っても仕方ないわけですから。

 

次に、1万時間の法則を仕事に応用する場合、「どの分野に1万時間を投下するのか」についてですが、それは次の記事にまわします。

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